・写真講座-シャッターデザインコラムより抜粋 「絞り」と「シャッター速度」の話 初めてだと難しいんですよね まぁ、デジタルカメラではどうでも良いのでしょうが マニュアルカメラを使うなら知っておいて損はありません 写真というのはレンズを通った光がフィルム面に当たり 感光する事で、像が作られるわけです この時、光の入る量を調節するのが「絞り」と「シャッター」なわけです そうそう!写真を撮るときに押すボタンは「シャッター」じゃありませんよ あれは「レリーズボタン」で「シャッター」はカメラの中にあるので見えません 最近はシャッターボタンと呼ぶことが多くなったかな (ローライのカタログにはシャッターレリーズボタンだって・・・) さて、機能が同じなら1つでいいじゃん!と思うでしょ でも、それぞれの役割が違うんです 「シャッター」は開いて閉じるまでの時間で光の量を調整します 1/500秒とか、それこそ1/12000秒なんてのまであります シャッター速度が速いということはそれだけ光が通る時間が短いので 光の量としては少なくなりますよね また、ほんの一瞬分の時間が写り込むわけです 高速シャッターはたいていスポーツ写真に多いですよね シュートを蹴った足にまとわりつくように ひしゃげたボールの写真など見たことあるかと思います 1/12000秒で とうふ を撮ってもあまり変化無さそうですしね 逆にスローシャッター、これも1/30秒とか2秒・5秒などで もっと長時間なら「バルブ」という機能を使います 「バルブ」は「レリーズ」を押している時間ずっと 「シャッター」が開いているようにする機能です このスローシャッターは何に使うのかというと 「シャッター」が開いている時間が長いということは 光が大量に入るので、夜間撮影や日どの暗い場所や ストロボを使いたくないときなどでしょう また、星を撮る人も「バルブ」を使ったスローシャッターですね 気を付けなければいけないのは1/60秒より遅いと 手ブレといって写真にブレが出てしまいやすくなる これは「シャッター」が開いている間に撮影者が動いてしまったわけで 注意していても「レリーズボタン」を押しただけでブレるもんです そういう場合は三脚とケーブルレリーズを使いましょう 僕はアナログではストロボを使わないのですが デジカメを使っている方でもストロボを切って ちゃんとした台に置いて撮ると良い感じに撮れると思います (低速シャッターの無いデジカメは多いので気を付けて下さい) これは、今のストロボの光だと青白い強い光が出てしまうので 被写体の色が変わってしまうんです(寒色光) 実際のその場の明かりや太陽の光の量で撮った方が イメージに近い写真になると思います (まだ大昔のマグネシウムを燃やすストロボ?の方が暖色光なので良い感じになる) さて、「シャッター」だけでこれだけ長くなってしまいました 「絞り」は次ぎに続くということで・・・ (絞りなんて1回で書くのは無理かも) 高速シャッターって技術的に難しかったんですよ 衝撃が大きくなるし、バネの力で開け閉めしてたんじゃ1/2000秒ぐらいが限界 1/10000秒なんてできるようになったのは スリットの入った膜を横走りさせることを思いついたからなんです このスリットがレンズの前を通るときだけ光が入るので 高速シャッターと同じことになる まさに発想の転換って奴ですね (これを横走りシャッターと呼ぶ) |